Thursday, December 4, 2014

Manazuru Crossing: ダウンウィンドは究極の遊び







Manazuru Crossing from Kenny Kaneko on Vimeo.

今週の水曜日に仲間たちと真鶴→江ノ島のダウンウィンドをやりました。
前日から25−30ノットの南西風が吹いていたので当日のコンディションは風だけでなく人間二人分のうねりが続いていました。

当日はOcean Outrigger Canoe Clubの仲間のセイヤとヒデがOC-1, そしてヤクさんと僕がSUPでやることになりました。ヤクさんは14フィート。僕は少し無理があるかなと思いましたが12'6のSIC Bulletでやることに。

動画を観ると「楽しそう」や「やってみたい!」と思う人も多いと思いますが今回のブログではこのようなコンディションでダウンウィンドをやる危険性について書きたいと思います。

まずは今回このコンディションの中で漕いだメンツは皆経験者です。経験者というのはOC6で何度もMolokaiのレースに出場しハワイの荒れた海でも漕いでいます。今回はエスコートボートも出ていなく完全自己責任でした。なにかがあっても沖10kmなので陸に向かって泳いで戻るのも不可能ですし途中怖くなって引き返そうとしても海が荒れ、風が吹いているので引き返すことは無理です。

このようなダウンウィンドをやる前には何百回も荒れた海に出てアップウィンドで沖にのぼり、ダウンウィンドで下る練習をする必要があります。

そして次に気をつけなきゃ行けないのはギアのチェックです。もちろんダウンウィンドは普段漕ぐときと海面も違いますし荒れているので安定して漕げる板、そしてウネリに乗った時にサーフィンしてくれる板が必要です。僕の場合は世界一のダウンウィンドボード、SICのBulletがあったので安心ですが正直普段乗っているX12Proや静水面で速いような板だったら江ノ島まで辿り着けなかったと思います。また、OC1でやるときはプラグを閉めているか、カヌーが水漏れしてないか。そして予備パドルを用意し使用しているパドルに亀裂が入っていないかなどを確かめる必要があります。

その他にもリーシュはかなり大切です。板から落ちると板は木の葉のように風に飛ばされます。なので切れないリーシュは絶対です。他にも今回のように36kmと長い距離の場合はハイドレーション、そしてエネルギージェルなどが必要となります。関東でダウンウィンドをするときは基本寒い時期に風が吹くので暑すぎるかもと思うぐらいの格好で漕ぐのがおすすめです。(僕は普段ウェットを着て漕いだりはしないのですた当日はPatagoniaのR2 Front Zip Fullsuitを着ました)

そしてなによりも大切なのは目的地を確かめてからスタートすることです。今回のように35kmもあると目的地が肉眼で見えない場合があります。そうなると感覚だけでなく万が一の為にコンパスなどを用意する必要があります。実際今回僕は江ノ島だと思って目指していた目的地が違い、相当沖のコース取りをしてしまいました。沖に流されてからコースを訂正するのはかなり大変ですので目的地に向けて漕げるようコンパスを用意することをおすすめします。
今回のコース取り

後は正直30km以上の距離を大荒れの中立って漕ぐのはかなり疲れます。最初の1時間程はウネリにのり、板の上を歩き回り凄く楽しめましたが2時間目、そして3時間は目的地が見えないのと足の疲労で楽しむよりも生き残るという感じでした。なので初めてダウンウィンドをやったりあまり経験の無い方は穏やかなコンディション、そして短い距離でやるのが一番でしょう。

ここまで書くとダウンウィンドをやることを否定してるように感じると思いますが全くそうではありません。OC-1やSUPを漕ぐ上で安全管理と無理さえしなければダウンウィンドは一番の楽しみ方だと思います。大海原を漕ぎ、ウネリと海のリズムに合わせる時間はお金にもなににも変えれません。

楽しいからこそ安全第一で漕ぐことが大切です。このように伴走艇を付けないで漕ぐことはMolokaiのレースにでるよりも危険です。逆にモロカイは伴走艇を一人一艇義務付けられるので危険性は全くありません。

また、レースなどに出場すれば他のパドラーも周りにいたりセーフティーボートが沢山でるので安全に楽しみながら経験値をあげることが出来ます。

事故があったらダウンウィンドは普及しないので皆さんも安全を確保しながら楽しんでください!

Paddle with Aloha,
Kenny

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